これから新年度が始まり、お子さんの進級や新生活で忙しい季節ですね。そんな中、パパやママの昇給や残業で給料が増えたのに、「あれ?思ったほど手取りが増えてない…」と感じたことはありませんか?
その理由のひとつが「社会保険料の決まり方」にあります。
実は、社会保険料が決まるタイミングには特徴があり、それを知らないと家計の負担が増えてしまうことも…!特に子育て世代にとっては、手取り額への影響が大きいため、知っておくと役立つ知識なので取り上げていきたいと思います。
社会保険料って何?
どう決まるの?
社会保険料とは、毎月の給与から天引きされる健康保険・厚生年金・雇用保険・介護保険(40歳以上)などの費用等のこと。これは、万が一の病気や老後の年金に備えるためのものです、この金額は、「標準報酬月額」 という給与の平均額をもとに決まります。
■社会保険料の決定要素
• 基本給
• 残業手当
• 通勤手当
• 各種手当(家族手当、住宅手当など)
※賞与は別途、保険料の計算対象になります
※また標準報酬月額が2等級以上変動することがあった場合、随時改訂されるので注意
会社員(パート・アルバイト含む)として働く場合、給料の約15%が社会保険料として天引きされます。(会社もほぼ同じ額を負担)
★ポイント★
•社会保険料は、収入が増えると増える
•1年に1回、決まるタイミングがある(社会保険料算定期間)
この「決まるタイミング」を知ることが、家計の負担を減らすカギになります!
■社会保険料は「4〜6月の給与」で決まる!
社会保険料は、毎年4〜6月の給与をもとに決まり、9月から適用されます。
つまり、この3カ月間の給与が高いと、その後1年間の社会保険料が高くなるのです!
例:年収500万円のパパの場合
▶ 4〜6月の給与が月30万円 → 1年間の社会保険料は約4.6万円/月
▶ 4〜6月に残業が多く月35万円 → 1年間の社会保険料は約5.5万円/月
→毎月の手取りが9,000円以上減る!
「うっかり手取りが変わる」ケースとは?
子育て世代の家庭でよくある、「社会保険料が変わる」ケースをご紹介します。
ケース❶:パパが4〜6月だけ残業を頑張ってくれた
4〜6月に繁忙期で残業をたくさんした!
→その分、給与の平均が上がり、9月からの社会保険料も増加
→「残業代もらったのに、9月から手取りが減ってる!」
ケース❷:ママが4月に育休から復帰する
4月から仕事復帰。でも時短勤務で給与が少ない
→4〜6月の給与が低いため、保険料の計算も低くなる
→9月からの保険料が安くなり、手取りが増えやすい!
ケース❸:パートの勤務時間を増やした
扶養内で働いてくれていたママが、4~6月だけ長時間勤務に
→その月から新たに社会保険料を負担する事や扶養から外れ手取りが減る事も!
【社会保険料を抑えるコツ】
社会保険料はゼロにすることはできませんが、少しの工夫で負担を軽くすることは可能です!
❶4〜6月の残業を調整
→ できる範囲で、効率よく働き定時帰宅を心がける
❷配偶者の扶養の範囲を意識する
→ パート・アルバイトで働くママは、「130万円未満 or 106万円未満(企業による)」を意識すると、社会保険料を支払わなくて済む場合がある!
4〜6月の給与で、1年間の社会保険料が決まります!
残業・昇給・手当の増減が、手取り額に影響するので働き方や、扶養等を活用して家計の負担を減らす工夫をしてみましょうっ!
この機会に、給与明細をチェックし、賢く手取りを守る工夫をしてみてください!
次回も生活に役立つ情報を発信する予定です!お楽しみに!
今回、教えてくれたのは
遠藤 直人先生
■ファイナンシャルプランナー
地域に暮らす人々の人生が最低限、お金に邪魔されることのないよう、お金の「かかりつけ医」として経済的・精神的安心を提供します
\過去のコラムはこちらから!/
◆会社員でも確定申告で賢く節税する方法!
◆教育資金とは?意味のあるお金の準備
◆なぜ物価が上昇するの?投資信託ってなに?
◆年賀状どうする?はがきの値段から物価について考える
【店名】大
【所在地】新潟県長岡市中沢3-27-13 ウェルズ21中沢B号室
【TEL】080-3323-0640
【営業時間】10:00~20:00
【定休日】不定休(完全予約制)
<2025年3月現在の情報です>
▽他にも盛りだくさん♪是非ご覧ください!