見過ごしてない?
学校の家計お助け制度

夏休みもいよいよ終盤ですね!楽しい時間はあっという間で、そろそろ2学期に向けた準備でお忙しくされている時期だと思います。
そこでふと気になるのが、学校の費用。『4月の新学期に色々そろえたばかりなのに、2学期の前にもまた出費が…』なんて、ため息が出ているご家庭も多いのではないでしょうか。

実は、こうした学校生活でかかる費用の一部を、国や自治体が援助してくれる「就学援助制度」というものがあります。
この制度で助かるご家庭もあると思いますので、今回は、この心強い制度について解説します!


そもそも「就学援助制度」ってどんな制度?


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まず絶対に覚えておきたい基本ルールです。
原則として公立の小・中学校に通うお子さんがいるご家庭に対し、経済的な理由に応じて、市区町村が学用品費や給食費などを援助してくれる、これが「就学援助制度」です。

「うちは対象外」と思い込んでいる方が多いのですが、実は多くのご家庭にチャンスがあります。
※私立学校については、お住まいの都道府県で独自の授業料支援などがある場合がありますので、別途ご確認ください。

■なぜ今、この話?FPが解説する背景
「でも、本当にうちが対象になるの?」と思いますよね。ここで少しデータを見てみましょう。

全国の調査では、子どものいる世帯のおよそ4~5世帯に1世帯は、世帯所得が350万円以下という結果もあります。新潟県は全国平均より所得が低い傾向にあるため、実際にはより多くのご家庭が対象になる可能性があるのです。
しかし、この制度の利用率は全国で約13.7%(およそ7人に1人)に留まっています。
なぜでしょうか?それは、学校からの案内が他の書類に埋もれてしまったり、そして何より「うちは共働きだから」「持ち家だから」といった思い込みで、詳しく調べる前に諦めてしまうご家庭が本当に多いからなんです。
この記事は、そんな「見過ごし」をなくし、必要なご家庭に情報が届くことを願って書いています。

■【重要】対象となる条件(「収入」と「所得」の違いに注意!)
対象となるかどうかは、主に「世帯全員の所得」で判断されますが、それが全てではありません。
多くの方が年収(額面)で考えがちですが、審査で見られるのは、そこから社会保険料などが引かれた後の「所得」という金額なんです。
これは源泉徴収票に記載されており、基本的に毎年1月に会社から従業員に交付されています。会社から配布されているか、またはWebで確認される方は、給与、賞与の他に源泉徴収票の欄があるはずなので確認してみてください。
源泉徴収票の「給与所得控除後の金額」という欄の数字がそれに当たります。年収よりも少し少ない金額になっていますよね。

ふるさと納税出典:国税庁のウェブサイトより

基準は自治体によって大きく異なりますが、一例として新潟市の場合は以下のような所得の目安が公表されています。なお、この所得の目安は、お住まいが家賃負担のある賃貸か持ち家かによって変わることがあります。

•夫婦と子2人(4人世帯)の所得目安:約350万円 以下
•母子・父子家庭(子1人)の所得目安:約220万円 以下
•お子さんが3人のご家庭などでは、この目安額はさらに上がります。

「うちの市はどうなんだろう?」と思われた方は、ぜひ一度、インターネットで「〇〇市 就学援助制度」と検索してみてください。

また、所得が上記の目安を少し超えていても、生活保護を受けていた、児童扶養手当を満額受給している、失業などで家計が急変した、といった場合も対象になることがあります。


申請をためらう「不安」について


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■「うちも対象かも?」と思ったら、まず何をすればいい?
少しでも可能性があると感じたら、この流れで確認してみましょう。

ステップ❶申請の時期を確認する
多くの自治体で年度初めの4月頃に一斉の申請期間があります。ですが、もし忘れてしまっても、年間を通じて随時申請を受け付けていることが多いです。

ステップ❷まずは相談してみる
学校の事務室や、市区町村の「教育委員会」に「就学援助制度について聞きたい」と相談してみるのが一番です。申請書類の入手のほか、必要な書類(所得を証明する書類のコピーなど)についても教えてくれます。

ステップ❸書類を提出する
申請には書類を準備する手間がかかります。ですが、もし対象になれば、年間数万円の負担が軽くなるかもしれません。少しの勇気で、大きなメリットを得られる可能性があります。

まとめ:気軽に相談してみよう♫

最後に、今回のポイントをおさらいしましょう。

•学校の費用を助けてくれる「就学援助制度」がある。
•所得の目安は意外と広い!所得以外の条件もチェック。
•「うちは対象外」と思い込まず、まずは気軽に相談を。
•これは、お子さんのための大切な「支え」です。

制度を正しく理解し、ご自身のライフプランに最適な選択をすることが、賢い家計管理の第一歩です。
今回の知識が、皆様の家計の不安を少しでも軽くし、残り少ない夏休みを、そして始まる2学期をお子さんと笑顔で過ごすための、ささやかなきっかけになれば幸いです。

【参考リンク】
•就学援助制度について(文部科学省)

今回の記事やお金に関する事で、わからない事、ご不安な事がある方は、以下の公式LINEからご相談を承りますので、お気軽にご連絡ください。

次回も日常に役に立つ内容を取り上げますのでお楽しみに!


今回教えてくれたのは、

遠藤 直人先生
■ファイナンシャルプランナー
地域に暮らす人々の人生が最低限、お金に邪魔されることのないよう、お金の「かかりつけ医」として経済的・精神的安心を提供します

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