こんにちは!アルファスグループのNMI(エヌ・エム・アイ)です。
上質な医療を提供し、信頼され、選ばれる「かかりつけ薬局」を目指し、子育て中のママを応援する医療の情報を全16回にわたってお届けしていきます。
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育児と仕事の両方を抱えるママにとって、お子さんの健康は一大事ですよね。
本日よりお医者さんからのワンポイントアドバイスをお伝えしていきます。
【テーマ】
実は「よくある病気」の一つ!-熱性けいれん-
【ポイント】
熱でひきつけたときの対応
【こんな人におすすめ】
子どもを持つ親御さん全般
【注意点】
① 熱性けいれんは主に生後6ヵ月~60ヵ月(5歳)までの乳幼児期に起こる、38度以上の発熱に伴う発作性疾患であり、髄膜炎などの中枢神経感染症、先天代謝異常、その他の明らかな原因がみられないものです。
② 頻度は報告によって異なりますが、4~10%といわれており、「よくある病気」の一つです。
③ 熱性けいれんを起こした場合の再発率は30%程度、また、いわゆるてんかんを発症する割合は2~7.5%で9割以上のお子さんはてんかんを発症しないので過度の心配は不要です。
④ 熱性けいれんが起こった場合は、慌てずにどれくらい続いているか、どのような痙攣かをよくみてください。舌を噛んでしまうことはありませんので、口の中に指など物を突っ込まないで下さい。かえって口の中を怪我してしまうため危険です。
⑤ 以下の場合は、医療機関を受診した方がよいでしょう。
(1)6カ月未満の痙攣
(2)初めての痙攣
(3)痙攣が5分以上持続している
(4)発作後30分以上の意識障害、嘔吐、大泉門の膨隆などがあり中枢神経感染症が疑われるとき
(5)全身状態が不良、脱水が疑われるとき
(6)痙攣が一回の発熱機会に繰り返しある
(7)心配な時
⑥ 医療機関に到着したときに痙攣が止まっていた場合、検査は必ずしも必要ではありません。本人の状態に応じて決まります。
⑦ 医療機関に到着したときに痙攣が止まっていた場合、ジアゼパム坐薬(商品名ダイアップ坐薬など)の挿入は必ずしも必要ではありません。ジアゼパム坐薬の使用することは発作の再発予防に一定の効果は認めますが、坐薬を使用しなくても再発の見られない患者さんも多く、ジアゼパム坐薬によるふらつきでの転倒・使用後の眠気により髄膜炎や急性脳症の症状がわかりにくくなり発見が遅れるなどの危険性もあります。
⑧ ジアゼパム坐薬の予防投与は全員に必要なわけではありません。以下の基準を満たす場合に検討するよう推奨されています。
(1)1回目でも痙攣が15分以上持続した
または
(2)次の(i)~(vi)のうち2つ以上を満たした熱性けいれんが2回以上反復した場合
(i)焦点性発作(部分発作)または24時間以内に反復する
(ii)熱性けいれん出現前より存在する神経学的異常、発達遅滞
(iii)熱性けいれんまたはてんかんの家族歴
(iv)12カ月未満
(v)発熱後1時間未満での発作
(vi)38度未満での発作
⑨ 解熱剤を使用した群と使用しない群では熱性けいれんの再発率には差がないといわれています。解熱剤の使用は熱性けいれんの予防効果は期待できず、予防だけのために解熱剤を使用することは推奨されません。通常通りの使用でよいでしょう。
⑩ 鎮静性抗ヒスタミン薬や、テオフィリン製剤は痙攣の持続時間を長くする可能性があり、使用には注意が必要です。
⑪ 熱性けいれんを起こしたことのあるお子さんでも、当日の体調に気を付ければ現行の予防接種は速やかに試行してよいことになりました。初回の熱性けいれん後のワクチン接種までの経過観察機関については特に決められたものはありませんが、長く開けても2~3カ月程度でよいとされています。これは、2~3カ月開けなくてはいけないということではなく、その間には受けてくださいという意味ですので御注意下さい。
<今回のワンポイントアドバイス>
おのづかこどもクリニック
院長 小野塚淳哉
Tel. 0258-29-3715
HP. http://www.onozuka-children.com
お子様の健やかな成長を、御家族と一緒に見守り、寄り添えるクリニックを目指しています。
ロゴマークは、オポッサムの親子です。オポッサムは有袋類の一種で、お母さんが子どもを背負って子育てをします(コモリネズミという別名もあります)。子どもたちに寄り添い、みんなで育てるというイメージでこの動物を選びました。
バックナンバー
①あなたの街のNMIより、子育て応援通信vol.1 「子供の熱中症予防」
②あなたの街のNMIより、子育て応援通信vol.2 子どもの虫刺され、「何でこんなに腫れるの?」
③あなたの街のNMIより、子育て応援通信vol.3 「子どもへの薬の飲ませ方」
④あなたの街のNMIより、子育て応援通信vol.4 「子どもの発熱」
⑤あなたの街のNMIより、子育て応援通信vol.5 「食物アレルギー」
⑥あなたの街のNMIより、子育て応援通信vol.6 「長引く咳-咳喘息-」
⑦あなたの街のNMIより、子育て応援通信vol.7 「-嘔吐-」
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あなたの街のNMIでは、子育て家庭のママさんを応援する医療の情報を今後もお届けしてまいります。次回もどうぞお楽しみに。
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<2016年11月現在の情報です>