なぜ物価が上昇するの?投資信託ってなに?

今回は前回に引き続き、投資に関するお話と日本経済に関するお話をしたいと思います。

①投資のパート

株や投資信託と聞いて皆さんはどのようなイメージを持ちますか?
最近ではSNSやYouTubeの影響もあり、身近なものになった気がします。

株は本来、企業が資金調達をする手段です。
イメージはクラウドファンディング。これは「こういうことがしたい」という企画やアイディアを出す人がいて、そのアイディアに共感したり、興味を持ったり、応援したいと思ったりした人が出資をする仕組みです。有名な例は“国立科学博物館”です。

 

 

<国立科学博物館>
・コロナウイルス・光熱費高騰により経営悪化
・「地球の宝を守れ」という目標を掲げ、クラウドファンディングに挑戦
・理念に共感したサポーター、様々魅力的な特典にひかれた方々が出資
・約9億2千万円の資金調達に成功した。
・この資金を元手に経営を安定化させ、返礼品も出資者に送った。

このように出資してもらったお金を元手に、今より良い状態を目指します。良い状態となった後でお礼にお返しをする。こんな活動がクラウドファンディングです。

この仕組みこそが“株”も同じだったりします。
株という、極端に言えば紙切れのようなものに値段をつけて買うことで、企業にお金が集まります。このお金を元手にして、会社の利益を増やしたり、事業を大きくしたりします。その増加した利益の中から一部を出資してくれた人に還元します。

いわば応援であり、企業を応援して、そのあとで良い結果が出ればお礼が受けられるというものなのです。

そして、この企業の株を何社も集めた「詰め合わせパック」のようなものを「投資信託」と言います。

  ・・・グーグル応援券、トヨタ応援券、コメリ応援券 etc…
投資信託・・・いろんな会社の株の詰め合わせ=グーグルもトヨタもコメリも

お寿司で例えれば、株を購入するのはマグロを2貫注文する、投資信託を買うのは本日のおすすめのネタ8貫セットを注文する、こんなイメージです。

株を購入するのは買った会社がどうなるかに大きく影響しますが、投資信託であれば、その購入したもの全体がどうなるかに影響を受けます。たとえ含まれている1社があまりうまくいかなかったとしても他の企業が良い成績だったら全体ではプラスになるということがあるわけです。株より投資信託の方がリターンも損失も小さくなるということです。

そして企業の応援と利益の還元の関係にある株や投資信託は、当然ながら企業の利益と大きな関係があります。さらに前回の内容でも触れましたが、モノの値段が上がる=企業の売上・利益が上がるという構図なので、モノの値段が上がれば株や投資信託の価値もおおよそ上がってくれます。(日本の株だけはすこし微妙なところがありますが)

したがって、長期的にモノの値段が上がるのであれば、株や投資信託に投資をすることは自分の資産を守ることにつながるという意味になります。

ただ、どの企業が良い成績を残すのかはわかりません。しかし、物価上昇からは自分のお金を守りたい。こんな二律背反を上手くバランスしてくれる方法が、投資信託というわけです。

それでは、これからもモノの値段は上がるのか?
もしモノの値段が上がるなら投資信託を購入すれば良いが、モノの値段が上がらないのなら、投資はしない方が良い、これが結論だと思います。


② 日本経済のパート

物価の話をする前にたとえば、以下のような方がいたとしたらどんな印象を持つでしょうか?

年収 毎年の生活費 毎年の借金 借金の総額
700万円 1,100万円 400万円 1億3,000万円

とんでもない家計状況ですよね。
こんな人が現実にいたとしたら自己破産を勧めたくなります。しかし、もし改善するとしたら、①収入を上げる ②生活費を下げる これしかないと思います。

ただ、この数字は実は今の日本の財政状況とおおよそ同じなのです。
以下はかなり数字を丸めたおおよその日本の収支です。

税収 毎年の支出(歳出) 毎年の借金 借金の総額
70兆円 110兆円 40兆円 1,300兆円

そのため、この状況を改善する方法は
① 税収を上げる ②歳出を下げる ということになります。

しかし、いかがでしょうか?
上記の状況を踏まえて、「消費税を20%にします」「病院での窓口負担を8割にします」ということを公約に掲げた政治家が立候補してきたとしたら、選挙で勝てるでしょうか?

最近あった選挙結果を見る限り、逆の公約はあってもこの公約では勝てないかと思います。
政治家は選挙に勝たなければ何も始められないので、この状況はわかってはいるけれど、すぐに改善できない、こんな状況になっているのが日本経済というわけです。

ではどうするのか?
ここで出てくるのかメインテーマの「物価を上げる」ことなのです。

物価が上がれば税収が増えます。
(例 缶コーヒー:120円の消費税10%=12円➤130円の消費税=13円)
物価に合わせて給料を上げれば、所得税が増える。
企業の売上利益が増えれば法人税が増える。 etc…

物価を上げることこそが唯一収支改善につながる手段となるわけです。日本だけでなく、多くの国にとって緩やかな物価上昇は景気を良くすると信じられています。

したがって極端でなければ、物価上昇は望ましいものと考えられて、国の経済発展には物価上昇が必要だと思われています

株や投資信託がどうなるかは誰にもわかりません。
しかし、物価上昇はできるだけ引き起こしたいものであり、その物価上昇から自分の資産を守る方法が投資や運用なのであれば、投資はお金を増やすためではなく、お金を守るためにすべきことだと思います。

適切なリスクの範囲で目的に合った手段によって
最低限、お金に邪魔されない人生を送っていきましょう!

次回は12月
お金に邪魔されない」をテーマに内容を考えたいと思います。
今回もまたお付き合いいただき、ありがとうございました。


今回、教えてくれたのは

大澤 裕貴先生
■ファイナンシャルプランナー
地域に暮らす人々の人生が最低限、お金に邪魔されることのないよう、お金の「かかりつけ医」として経済的・精神的安心を提供します

 

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店舗情報

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【所在地】新潟県長岡市中沢3-27-13 ウェルズ21中沢B号室


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<2024年11月現在の情報です>


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