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夏に気をつけたい子どもの皮膚トラブル

夏は外あそびの楽しい季節! しかし、子ども達は思いっきり遊んですり傷をつくったり、そのままにしておくと悪化することもあります。夏に多い子どもの皮膚トラブルについて、皮膚科専門医にお聞きしました。

とびひとは?

「とびひ」は伝染性膿か疹(でんせんせいのうかしん)といい、湿疹が悪化しやすい夏期に多発する伝染性の皮膚病です。

虫さされやあせものかき傷・すり傷や湿疹などを治療せずに放置すると、もともと皮膚の表面についている細菌が増えて感染をおこします。かゆみを伴うため、かきむしってしまうと菌が爪の間などに入り込み、その手で体の他の部位を書くことで病変が広がってしまいます。

特に6歳以下の子どもや、アトピー性皮膚炎など皮膚の弱い方が感染しやすいようです。

家庭で気をつけることは?

みずいぼとは?

伝染性軟属腫ウィルスによっておこる皮膚の伝染性の病気です。感染力はそれほど強くありませんが、ヒトからヒトへの直接感染の他にタオルなどを介する感染も考えられます。

直径1~3mmくらいの白いぼつぼつがウィルスの塊です。これを含んだ表面が滑らかないぼが、胸・わきの下・ひじ・ひざ などに出来ます。大きいものではエンドウ豆くらいになることもあります。

家庭で気をつけることは?

健常な皮膚では、みずいぼのウィルスが単に付着するだけで「うつる」恐れはありません。伝染しやすいのは皮膚表面に微細なキズ、肌荒れや湿疹などがある場合です。したがって綿100%などなるべく皮膚にやさしい肌着を使用し、スキンケアにつとめ、肌荒れや湿疹などがあればすみやかに治療する事が最も大事な予防方法といえます。

一部の幼稚園や保育園では、みずいぼがあつお子さんはプール禁止とされていますが、学校保健法施行規則で、みずいぼは「原則としてプールを禁止する必要はない」ということが公に認められています。私自身も皮膚科専門医の立場からみずいぼはプール禁止の必要はないと考えています。

免疫力や外的刺激などで自然に治ることがあるので神経質になることはありませんが、できるだけ数の少ないうちに治療したほうが良いでしょう。

おもに接触感染なので同じお風呂に入っただけでは感染しないと言われていますが、みずいぼのウィルスが付着していると思われるタオルなどは共有しないほうが良いでしょう。

今回お話を伺ったのは・・・

辻本皮ふ科(長岡市)の院長 辻本友高先生でした。

トキっ子ラウンジvol.28(2013年7月10日発行)掲載

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