東京電力6月バナー700(Meiryo UI)(薄黄色)

東日本大震災の際、東京電力福島第一原子力発電所では津波により電源の大部分を失い、燃料を冷やし続けることができなくなり、重大事故に至りました。事前の備えによって防ぐべき事故を防げなかったという反省のもと、柏崎刈羽原子力発電所では二度とこのような事故を起こさないために安全対策を進めています。

原子力発電やエネルギーについて考えていただくきっかけや参考材料として、このページでは、原子力発電の仕組みや防災対策について、そこで働いている人たちがどんなことを考え、仕事をしているのかをご紹介します。


【今回のテーマ】

1.発電所の安全対策
第2回は、2万トンの水を蓄える貯水池について

2.サービスホール夏のイベント情報をお知らせ(終了しました)
夏休み・お盆期間中のイベントに行ってみよう

3.教えて!気になる放射線
放射性物質はどこにある?自然界や私たちの体の中にも放射性物質?

4.原子力発電所を守る!はたらく車たち
発電所の安全を守る「車たち」を紹介!今回は「大容量放水設備」と「コンクリートポンプ車」が登場


📝発電所の安全対策②

Q.『貯水池』って何?

A.緊急時に原子炉を冷やすための水源として設置した人工池です。約2万トンの水を蓄えています

原子力発電所では、原子炉を止めた後も燃料から熱が発生し続けるので、冷やし続けることが重要です。
福島第一原子力発電所の事故では、原子炉を冷やすための水源が十分ではありませんでした。この反省を踏まえて、柏崎刈羽原子力発電所では、約2万トン(25mプール約60面分)の淡水を蓄えることができる貯水池を海抜45mの高台に設置しました。
原子炉建屋付近にあるタンクまで、高低差(重力)を利用して水を送ることができます。また、貯水池の近くに設置した2つの井戸からは、1日あたり約500トンの水を補給することができます。水を送る配管は、地震の揺れによる損傷を防止するため、柔軟性のあるホースを使っています。


🎪イベント開催のお知らせ(終了しました)

tepco_サイエンスショーミニ風車、ふわふわロケット

柏崎刈羽原子力発電所サービスホールでは、8月11日(祝・木)~8月15日(月)、夏休みイベントを開催します。
みんなで参加できるサイエンスショーや、身近にあるもので作る「ふわふわロケット」や「ミニかざぐるま」の工作教室、ポイントを集めて景品がもらえるスタンプラリーなど、楽しい催しが盛りだくさん!
その他の企画やお問い合わせ先は、こちらをご覧ください。
⇒その他の夏休みイベントはこちらから!


📝教えて!気になる放射線

目に見えず、においもしない放射線。「今さら聞けないけれど、本当に影響はないの?」と不安を抱いている方も多いのではないでしょうか。ここでは、健康への影響など、将来ママになる女性が疑問を持つテーマを中心に毎月ご紹介します!

Q.放射線ってどこにあるの?体にたまるの?

A.私たちは毎日の暮らしの中で、いろいろな放射線を受けています

『自然界から受ける放射線』
46億年前、宇宙に地球が誕生した時から放射性物質が存在し、宇宙からは放射線が降りそそいでいます。大地には放射線を出すカリウムやウランなどが広く分布していて、これらの天然の放射性物質は、通常でも食べ物や水の中に含まれています。私たちは大地や宇宙、食べ物や呼吸によって放射線を受けています。

(例) 1人あたりの自然放射線(世界平均・年間)2.4ミリシーベルト
1人あたりの自然放射線(日本平均・年間)2.1ミリシーベルト
ブラジル・ガラパリ市の放射線(年間)10ミリシーベルト

『医療目的で受ける放射線』
日本人が1年間に受ける放射線量の平均は、医療も含め、約6ミリシーベルト。世界の平均が3ミリシーベルトなのに比べ、日本人の平均数値がやや高いのは、X線撮影などの医療からの放射線量が世界の0.6ミリシーベルトに対して、約4ミリシーベルトと高いことが主な理由です。

(例) 胸のX線集団検診(1回)0.05ミリシーベルト
胃のX線集団検診(1回)0.6ミリシーベルト
全身CTスキャン(1回)6.9ミリシーベルト

食物中のカリウム40の放射能量(日本)(単位ベクレル/kg)

A.食べ物や飲み物など、もともと自然の放射性物質が含まれています

『体内の物質は絶えず入れ替わっている』
放射性物質は、ずっと減らずに蓄積していくということはありません。時間の経過とともに量が減りますし(半減期)、私たちの体は常に代謝や排出をしていて、体内の物質は絶えず入れ替わっています。たとえば体の中に入ったセシウム137と呼ばれる放射性物質は、ずっと体の中にとどまるのではなく、子どもでは約1ヵ月、大人では約3ヵ月で、その量は半分になります。
※「シーベルト」・・人体への影響を表す単位。低い放射線量のときは、シーベルトの1000分の1の「ミリシーベルト」を使います。
※「ベクレル」・・放射線を出す「能力」。つまり放射能を表す単位。

出典:『放射線Q&A』電気事業連合会
http://www.fepc.or.jp/library/pamphlet/pdf/2015_housyasen_qa.pdf
『教えて!気になる放射線』一般財団法人 日本原子力文化財団
http://www.jaero.or.jp/data/03syuppan/oshiete_housyasen/oshiete_housyasen.pdf


🚙原子力発電所を守る!はたらく車たち

『大容量放水設備』

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原子炉建屋から大気中に放出される放射性物質を、一度にたくさんの水をかけて敷地内に落とし、敷地外への拡散を可能な限り抑えるための設備。水を送る「送水車」や大量の水を放水する「放水砲」で構成され、放水量は最大で毎分2万リットル。

 

『コンクリートポンプ車』

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原子炉建屋の外部から使用済燃料プールへ直接注水を行うためにコンクリートポンプ車(3台)と高所放水車(2台)を配備している。コンクリートポンプ車は、本来建設現場で生コンクリートを流し込むための車両だが、高さ30メートル以上ある原子炉建屋の上部から水を流し込むことができ、100メートル以上離れたところからの遠隔操作も可能。


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もっと詳しく知りたい方はこちら!
»トキママ調査隊『一緒に考えよう 原子力と放射線』(2015年)
»東京電力ホールディングス新潟本社
»柏崎刈羽原子力発電所 広報・ふれあい施設

 

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