【トキっ子エッセイ】
春ランラン

 

春が好きだ。
花粉で目鼻が痒くなってしまうけれども、それでもやっぱり春が好きだ。
雪が消え、命が再び顔を出す春に、わたしはいつもうきうきする。

散歩の途中にツクシを見つけるとうれしくなる。
自然界から「春確定」の通知をもらったようでホッとする。

今年もちゃんと春がきました。

春、桜咲くころ入園式。息子は紺のブレザーにかわいい蝶ネクタイ、
そして白いタイツに半ズボンだった。親として精いっぱいのオシャレをさせたつもり。

その気持ちを息子がわかっているのかどうかは怪しいが、
みんなが「すてきすてき」とほめるから「きっといいことなんだね」と思って喜んでいる。

いっしょに歩く保育園までの道のりが楽しくてしょうがない様子。
「走るな!」というのにやっぱり走り、「気をつけろ!」というのに、ほーら転んだ。

保育園に着く前に穴があき、慌ててタイツのヒザに傷テープを貼った春。

 

<文>藤田市男
エッセイスト。新潟市江南区生まれ。
娘5歳・息子1歳のときに青年実業家を目指して独立し、しばらく中年実業家。…気付けばエッセイスト。
著書:【手づくり絵本:ちいさな手】うに企画/【家族っていいなぁ】パート1~3などあたたかなエッセイにファン多数です☆

 

トキっ子ラウンジvol.20(2012年2月25日発行)掲載

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